ジーンズの染めの基本は先染めです。
染めには大きく分けて先染めと後染めのニつがあります。
先染めと言われる中に、原綿そのものを染めるトップ染めや、糸を染める糸染めなどがあります。
一方、後染めは、生地や製品を染めることを指します。
捺染もそうです。
ただし、顔料は染料と違うので、通常、染めという表現はしません。
続いて、染料について大別してみます。
もちろん綿を染める染料でということです。
分散染料や酸性染料等は除きます。
ただ、分け方で非常に難しいのは、例えば、綿糸をカチオンに改質すると、綿にもともと染まらない染料でも、染められるようになります。
これを染めといえるのか、という疑問は残りますが、難しく考えずに、次に分けてみたいと思います。
と言いますか、私しが使ったことがある染料を記述してみます。
スレン染料、硫化染料、インディゴ染料、反応染料、直接染料、ナフトール染料、蛍光染料です。
そしてこの内、建染染料と言われているスレン・硫化・インディゴ、それからナフトール染料がジーンズの経糸によく使われています。
他の反応・直接・蛍光染料は、生地や製品の段階でよく使われます。
もちろん建染染料は生地や製品の段階で使うこともありますが、インディゴ染色のような処方で染める場合は、とても特殊なケースとなります。
ただ、何と言ってもジーンズに使われている染料の使用量は、インディゴ染料がダントツで、次に硫化染料のブラックという順になります。
ところで、スレン染料や硫化染料、反応染料や直接染料、ナフトールには、いろんな色の染料がありますが、インディゴ染料は、ピュアインディゴ(=インディゴ染料)以外に、RN、2Bと呼ばれるツヤインディゴ、それと、旧三井東圧が開発したインディゴイエローとインディゴレッド、インディゴブラックの数種類しかありません。
余談ですが、ツヤインディゴは、ロープ染色でも使われますが、浴衣などに、注染という技法で、よく使われているようです。
それと、カラーインディゴと呼ばれるインディゴイエロー、レッド、ブラック、それと、ツヤインディゴは、いずれも、ピュアインディゴのように何度も繰り返し染めるという染法は基本的にはとりません。
ただ、もともと染めの教科書は無いので、堅牢度さえ問題無ければ、同じ処方でも構わないと思います。
ここで、インディゴ染料以外の染料による染法に、少しだけ触れてみたいと思います。
先染めか後染めかによっても、また、染料によっても違いますが、大別すると二つに分かれます。
一つは、浸染と言われるものです。
これはバッチ式ともいい、長時間、被染物を染め液に漬けて染める方法のことを言います。
トップ染め、かせ染め、チーズ染め、製品染めなどが、これに該当します。
もちろん、生地も、この染法をとる場合があります。
ジッガー、液流と呼ばれている機械で染める場合に該当します。
もう一つは、連続染色法ということになります。
パッドスチーム法、パッドドライ法、パッドドライスチーム法と、各工場で最良と思われる方法で染めていきます。
主に、生地の染色に有効な染法ということになります。
因みに、ロープ染色も、この連続染色法ということになります。 |