ジーンズの製造に必要な分繊について簡単にお話しします。
この工程は、ロープ状で染められた糸を、織機にかける前に、糸を分けて、平らに平行にシート状に並べていくという作業をするところです。
もちろん分繊機という機械で行いますが、もっとも糸の扱いになれた人が適任ということになります。
3つの工程の内、この工程だけは、機械化されているとはいえ、今だに原始的な粋を脱しているとは言えない感があります。
しかし、この工程で適切に糸の処置をしていなければ、後工程に大きく影響し、最終的には、ジーンズ製品そのものの品質に致命的な影響がでてきます。
そういった意味ではとても重要なセクションになります。
また、染色までの糸の良し悪しの状態如何によっては、作業日数に、大きく影響してきます。
その為、納期管理の上で最重要チェック工程になります。
これは、糸の良し悪しで、作業期間が極端に変動し、納期がとても読み辛くなるということです。
私も、この工程には、かなり設備的に手を加えました。
一人の作業員で、2、3台、受け持つことができるところまで改良しましたが、前工程までの糸の状態を、吸収できるところまでには至っていません。
抜本的な見直しが、必要だったのかもしれません。
いずれにしても、この分繊工程の作業員の育成は、今後、ロープ染色機の大きな課題の一つになるでしょう。 |