織機と呼ばれている機械で生地を織り上げます。
ご存知のように、ジーンズの製造に必要な織りものは、ニットなどと違って、必ず、経糸(たていと)と緯糸(よこいと)を交差させて織られます。
また、ジーンズ用としては、3/1の(右、左)綾織りものが主流です。
かなり厚地(基本は経糸7番手の14ozデニム)です。
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右 綾 (主流) |
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左 綾 |
因みに、このような厚地の生地のことを、「デニム」と呼びます。
「デニューム」と言う人もいます。
織機もかなり頑丈にできています。
初期のころは力織機と呼ばれ、幅も狭く小さい機械でしたが、現在では、幅はもちろんですが、機械そのものも大きく、かつ、高速回転で、織り上げることが可能になっています。
因みに、デニム地を織る機械の代表的なものとしては、ドレーパーあるいはもっと大掛かりで「Sulzer」というスイス製の織機が挙げられます。
この「Sulzer」は、一度に2幅分織っていくことができます。
織布工場は、大抵これらの機械を導入しているようです。
また、最近では、緯糸を送るときに空気圧を利用するエアージェット(エアジェット)と呼ばれる織機も活躍しているようです。
これは前述の織機よりも、もっと高速で生地を織り上げていきます。
私が幼少の頃、この辺りは織布工場がたくさんありました。
ガチャコンガチャコンと、いつもこんな音を響かせていました。
昔はガチャ万と言われ、ガチャっと緯糸を叩く度に万札が稼げたようです。
いやあ、羨ましい話しです。
ところで、100台以上「Sulzer」が稼動している工場に入ると、ガチャコンガチャコンという軽い音ではなく、低音でドッドッドッドッと、何とも恐ろしい音を響かせています。
はじめて工場内に入った時は、住んでいる世界の違いにたいへん驚きました。
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