紅

ジーンズ色いろ

紅

　アメリカ生まれのジーンズの色「インディゴブルー」、日本の伝統の色「ジャパンブルー」。まったく異なる国で、今でも、この同じ藍色「インディゴブルー」が愛され続けています。もちろん世界中で愛されている色「インジゴブルー」と言っても良いかもしれません。そこで、この度、ジーンズの歴史、藍染めの歴史をふり返りながら、これらに関する用語を集めてみました。また、併せて、一般的な染織に関する用語も加えています。ご興味のある方は、是非ご覧下さい。なお、今後も引き続き更新する予定ですが、今現在は、次のような内容でまとめています。「ジーンズ・藍染・草木染・染色・加工・糸・織物・衣服・紡織染加工機・色」の「概要、歴史、名称、技法、特徴など」。

紅、くれない

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紅

　紅（くれない）は、紅花で染めた色のことで、平安時代に用いられた「深紅（こきくれない）」、「中紅（なかのくれない）」、「退紅（たいこう）」の色から見ると、「中紅」に相当する色になります。
つまり、やや黄味のある赤色です。
ちなみに、この「くれない（紅）」は、紅花のことを「呉（くれ）の藍（あい）」と呼んでいたことに由来すると考えられています。
すなわち、中国の呉国から伝わった紅花は、当時の染料の総名としての「藍」に「呉」を加えた「呉藍」という名称で利用していました。
当時は、これを「くれない」と読んでいましたが、その後、これに「紅」の字があてられるようになり今日に至っています。
なお、日本でも、紅染めは古くから行われていて、例えば、「万葉集」に詠まれている「紅（くれない）の濃染（こぞめ）の衣を下に着ば人の見らくににほひ出でむかも」や、「延喜式」にある「韓紅（からくれない）花綾一疋、紅花大二斤」などからそのことがうかがえます。
もちろん「衣服令」にも登場し、緋の次で黄橡（つるばみ）の上に位置します。

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